アンダスタンド・メイビー/島本理生

やっと読み終えたー。何度も挫けそうになった。少し懐かしい気持ちにもなる話だったなぁと思う。昔の携帯小説みたいな。こんなの読むといろんなことが怖くなるなぁ。女の子を持つお母さんとか絶対読めないよこれ。自分の子がこんな危険な目に遭う可能性があるのかと思うと気が狂いそうになってしんどい。でもそうならないために一度冷静になって回避する方法を考えてみた。

いや、そもそもそういう輪の中に入らなければ大丈夫なんじゃない?
明らかに悪い子たちとつるんじゃだめ!
子供は夜遅くに出歩いちゃいけません!
それよりやっぱり親はちゃんと家の中にいる時間増やしてコミュニケーション取らないとね。
愛は食卓にある。

なんて色々考えた末に、

私子供いないから余計な心配しなくていいんだったー!

よかったーーー!

となりました。


じゃあ早速、私のお気に入りの一節を紹介したいと思います。

「私の胸は、地面に落ちた柘榴みたいに、ぐちゃぐちゃに潰れて今にも膿が溢れ出しそうだった。」(P108)

「一生枯れない花を手に入れたような気持ちだったのに。たった半日で、こんなにも贅沢になってしまう。」(P109)

一生枯れない花を手に入れたって素敵な表現よね。しかもその後に貪欲になっていく恋する女の子の素直な気持ちが伝わってきてgood!

ただね?読み終えたと言ってもね?これ上巻なのね?下巻があるのね?どうしようかなー。ここまできたらどうなるのか気にはなるけど、うーん。
私なんでこの本買ったんだろうって思ったら、帯に

「潔癖であればこそ、もう堕ちるしかなかったのだ。気づいた瞬間、主人公が愛おしくてたまらなくなった。ーー村山由佳

って書いてあってね、これに惹かれたんだって思い出したんです。
もうそれって村山さんに惹かれたわけでしょ。私この人の本を読んでみたいわ。なるほど、これが出会いでこれが意味なのか、と勝手に納得している。
私にはまだ、主人公を愛しく思える感性は備わっていないらしい。
直木賞候補にもなった島本理生の最高傑作!って書いてあったけど、最高傑作かー…直木賞候補…候補…うーん。下巻はとりあえず保留しておく。