くだらない話、の話

友達と久しぶりに地元以外でご飯に行ってきた。食後のデザートにパンケーキを食べに行ったんだけど、まぁそんな胃に容量があるわけもなく、二人で「ゆっくりいこう、ゆっくり」と励まし合いながら食べた。

周りは見事に女子で溢れかえってて、その時ふと「世の女性たちはどんな会話をしてるんかねぇ」って言ったら「めっちゃしょうもないで」って真顔で即答されたからびっくりした。

「この間のコンパの◯◯くんがぁー」とかそんな話ばっかりをしてるらしい。

彼女はいつもにこにこしてるし人当たりもいいし、愚痴も全然言わないしあんまりネガティブなことを口にしないタイプですごくカラッとしてるんだけど、その話をしてる時の表情がほんとに嫌そうだったからそれに苦しめられてることが伝わってきて苦しかった。

女の子っていうのはやっぱり恋の話で手っ取り早く盛り上がるし、他人のことが気になる性分なのかやたらと聞き出したりするんだろうね。

「結婚したいっていう気持ちはあるの?」とか「最後にそういうことあったのはいつなの?」とか聞かれるのが本当にしんどいって言ってて、今までそういう辛さを吐露されたことがなかったからこれまでの分を思うと何倍にも私の中で膨れ上がって胸が締め付けられる思いだった。

気がついたらそうだったからよく覚えてないけど多分彼女は成人してからずっと同性とお付き合いをしてきてて、すごく自然な形でそれを私に伝えて私もそれを当たり前に受け入れてた。それを特別不思議なことだとも思ってなかった。でも世間が全てそうじゃないこともわかってるし生きづらいこともあることくらい想像はできるんだけど、実際一つのエピソードとして聞くと辛いね。その時の彼女の心が全部見えるわけじゃないから、想像で補ってしまう分尚更。

大人になってよかったな、と思うことは周りの人をある程度自分で選べるようになったこと。合わないな、と思えば連絡を減らして会う約束をしなければいいし、一緒にいて楽しくて心が守られる人と積極的に過ごせば平和に暮らせる。でも職場に至ってはどうしようもないことが多々あって、世間話がついて回るし逃げられなかったりするもんね。

その手の会話も波があるだろうし、一回話せばしばらくは落ち着くと思うから別の彼女にとって楽しい会話の波が来てほしいな。