ラヴィアンローズ/村山由佳

この人嫌い。主人公の人。恋愛初心者か!いい歳した大人がこんなんなってのぼせ上がって見てられへんわ、というのが正直な感想。

最初はひたすら旦那がムカつく話やったのにな…。

この人も「私ってほんとだめなの、何もできないし迷惑かけてばっかり…」ってやたら卑下するタイプの人やん(さっき書いたばかりの感想文も主人公の女の子がそういうタイプだったから少しだけイライラが残っている)。こういう人嫌いやわー。そんなん言うてる間に手を動かせ手をー!知らんがな、としか言われへんよね。やれることやりなさいよ。あかんと思うとこ直しなさいよ。

でも実は自分のことそこそこイケてると思ってんねん、こういう人は。はーーーん!

情事中に「私のこと少しでも好き?」みたいなこと聞かれた時寒気したわ。私が聞かれたわけちゃうのに。めんどくさって私でも思ったくらいやから相手の男の人は間違いなく思ってる。

私いつも疑問なんは、なんでちょっかい出された方ってすぐのぼせ上がんの?自分は別にどうしても欲しくてたまらんって思ってたわけちゃうのにちょいちょいっと手出されたらすぐ「ほんとに私のこと好き?」とか言うやん。好きなわけないやん。味見やん。何を求めてんのよ。こわこわこわ!すぐ人を好きになってしまう人たちの傾向よね。自分無さすぎやろ。優しくされたらすぐ好きになるやん。なんやそれ。正気か?私めっちゃ責めるやん、この人のこと。多分あの、被害者叩きの意識に近いんやと思う。私は正直こういう人のことをみっともないと思うけど、それでもやっぱり今までの時間の中で虐げられてきた辛さとか失ったものの大きさを考えると可哀想って思いもどこかにあって、だからこそそうなる前にもっとなんとかできひんかったの?って。

 

でもね、車の中で相手の男の人のコロンの匂いを感じた時にうなじがざわざわするとか、彼が運転してる間触れてもないのに彼の手が近いだけで膝が熱くなるとか、背後からの気配に抱きしめられるんじゃないかと思って体がその準備をしてしまう感じとか、恋をした時の体の変化の描写がすごくよかった。

 

とは言え、必要以上に自分のこと卑下するわ思ってることもちゃんと言われへんわいきなりその気になってグイグイくるわじゃ楽しまれへんわ。一緒におっておもしろくないタイプやろなーっていうのはめっちゃわかるよね。なんとなく綺麗で雰囲気あって身持ち固そうやからちょっかいは出してみたくなるけどすぐ飽きる。めっちゃ言うやん私。

 

ミステリーとは。とまた考えさせられる本だった。