読んだ本

いくつもの週末/江國香織

これを読み始めた時、やばいぞ…これはやばいぞ…と何度も思った。だって何もかもが好きすぎる。私の好きが詰まりすぎてて言葉が出てこない。困ったぞ。好きなんだよなぁ、江國さんのこういうところ。どういうところ?って言われても困る。なんか全体的な雰囲…

羊と鋼の森/宮下奈都

ピアノの調律師を目指す人の話だった。「線は、僕を描く」にすごく似てる。雰囲気が。 何かに出会ってそれに取り憑かれたように夢中に目指して、練習して勉強して、苦悩して、でも憧れるものに向かってひたすら一生懸命っていう。静かな情熱が書かれてる。 …

ポイズンドーター・ホーリーマザー/湊かなえ

2020年も本は何冊か読んだのに全然感想文書けなかった!だけど今年はやるぞ!ちゃんとアウトプットするぞ! この前に読んだのが角田光代さんの「おやすみ、こわい夢を見ないように」だったんだけど、完全にタイトル買いした私は見事に裏切られてしまったので…

むらさきのスカートの女/今村夏子

人に執着するきっかけって意外と些細なことだったりするのかな。誰かが誰かを好きだと聞くとどんなところを好きになったの?ってすごく聞かせて欲しくなるんだけど、理由を言える人は少ない気がする。どこが好きか、は言えてもなんで好きになったか、はわか…

芸人交換日記〜イエローハーツの物語〜/鈴木おさむ

泣いた。めちゃくちゃに泣いた。帯に泣けるみたいなこと書いてあったけど、正直読み始めはどうなって泣くんやろ…って思ってた。ぽたぽた落ちたわ、涙。 私ね、コンビってホンマにカップルみたいで大変なこと色々あるんやろなって常日頃考えてたりするんです…

ワンダフル・ワールド/村山由佳

『怒っているのではなかった。私は、傷ついていたのだった。』 これよくあるなぁ。 『例の女友だちは私のことを醒めていると言ったけれど、そうではないのだ。私は、自分の感情をいつもこんなふうに少し後からしか自覚することができないだけなのだ。ちょう…

オカンといっしょ/ツチヤタカユキ

表紙がとてもカラフルで、中を開いたら目次が色の名前になってた。めっちゃオシャレやん。 私は初っ端の #1 Brown 新作のオッサン で大阪弁の軽快さや、その奥にある哀しさや寂しさが一度に押し寄せてくる感じに掴まれて 「あかん、これおもろいやつや」 と…

ウチら棺桶まで永遠のランウェイ/kemio

彼のことは未だによく知らない。何歳かもわかってない。 少し前に若い子に「なんで最近の若い子はみんなああいう言い回しをするの?」って聞いたら「多分けみおだよ!けみおがそういうこと言うの!」って教えてもらって「け…み…お…?」となった私は手始めにY…

ラヴィアンローズ/村山由佳

この人嫌い。主人公の人。恋愛初心者か!いい歳した大人がこんなんなってのぼせ上がって見てられへんわ、というのが正直な感想。 最初はひたすら旦那がムカつく話やったのにな…。 この人も「私ってほんとだめなの、何もできないし迷惑かけてばっかり…」って…

ぼくの地球を守って/日渡早紀

いつもこの季節が来るとどこかへ帰らないといけないような気になる。と話してくれた子がいて、私はそれをすごくロマンチックだと思った。前世の恋人が「私のこと忘れないで」って一年に一回訴えかけてるのかもしれないよ、とか思い出さなきゃいけない何かが…

ナナメの夕暮れ/若林正恭

幼稚園の頃、冬のセーターがチクチクして気になって仕方ないことをお母さんに訴えたら「チクチクしない!」って言われたエピソードがまえがきにあって思わず笑ってしまった。お母さんあるあるというか。チクチクするって言ってんのにチクチクしない!って言…

豆の上で眠る/湊かなえ

幼い頃に姉が行方不明になっちゃうんだけど二年後に帰ってきて、家族が喜ぶ中妹だけはこれ誰?ってなる話。 私このお姉ちゃん好きだなぁ。夜寝る前、妹にいつも絵本を読み聞かせるんだけど次の日になると感想を求めるっていうエピソードがあってね。妹は物語…

あこがれ/川上未映子

今年書いたウィッシュリストの中に「学びのある本に出会う」っていうのがあったんだけど、これなんじゃないかと思う。私の想像してた学びとは違ったけど、間違いなく人生規模で見て大切な一冊になったし大好きな本だと言い切れる。 出会えてよかった。ていう…

無伴奏/小池真理子

「きみは人生が好きかい?」 と聞いた渉に対して、生きること?それとも人生そのもの?と聞き返した響子の言葉で私は彼女を好きになれるかもしれない、と思った。人生そのものは好きだとはっきり答えたことも大きい。 渉があの時点でどこまで響子を愛してい…

バイバイ、ブラックバード/伊坂幸太郎

これ、本当におもしろかった。本屋で見つけた時冒頭を読んでおもしろそう、と思って買ったんだけど、裏切られることなくずっとおもしろかった。軽快。 伊坂さんぽくないなって思ったから伊坂作品が好きです!って人にはあんまりだったりするのかな。 何が良…

花の鎖/湊かなえ

「驚きのラスト 傑作のミステリ」と帯にはある。そういうもんなんだろうけど、驚かされる気満々でいたので、また「あれ…?で、なんやったん?」現象である。いや、途中まではしっかり理解してたし把握してたよ!でも最後の十数ページくらいでいきなりダッシ…

人間の顔は食べづらい/白井智之

この本を読んでる間、明らかに影響を受けた夢を何度も見た。 それくらい私にとって新鮮な類いだったんだろうなぁ。 「ミステリ」と言われるものにあまり触れてこなかったのでどう心構えしていいものかわからず、とりあえず出てくる人物とか設定とか、覚えら…

サラバ!(下)/西加奈子

ぶわーっと体が熱くなって続きが早く欲しくなって焦って目が滑るんだよね。 特に姉からの手紙がそうだった。素晴らしかった。 これをこのまま伝えたい友達がいるけどこんな伝え方をされたってなんにも響かないだろうし、いつかあの手紙と同じようなことに気…

サラバ!(中)/西加奈子

読んだんだけどね、うん、読んだんだけどね。 たとえばすごく美味しいものを食べたとして、 「これ、ハーブは何使ってるの?もしかしてはちみつ入ってる?」 なんて具合に味を紐解いていこうとするのは美味しいとただただ感じたいわけじゃなく、知りたいとか…

サラバ!(上)/西加奈子

こういうのはきっと全部読み終えてからまとめて感想を書いた方がいいんだろうけど何しろ私の記憶力は頼りにならないので、まずは上巻のおさらいを兼ねて読んだ証を残しておきたいと思う。 読みながら、何度好きだと思ったんだろう。好き…ホンマ好き…と何度も…

紙の月/角田光代

私が角田さんを最初に見た時、お母さんだ、と思った。この人のことを何も知らないのに、次の人生ではこの人がお母さんだったらいいのに、と。 こわ。私こわ。 だからこの人が書く本を読んでみたいなと思ったんだけど、このパターンは西加奈子さんに続いて二…

アンダスタンド・メイビー/島本理生

やっと読み終えたー。何度も挫けそうになった。少し懐かしい気持ちにもなる話だったなぁと思う。昔の携帯小説みたいな。こんなの読むといろんなことが怖くなるなぁ。女の子を持つお母さんとか絶対読めないよこれ。自分の子がこんな危険な目に遭う可能性があ…

はじめからその話をすればよかった/宮下奈都

はじめからその話をすればよかった。タイトルからいいでしょ、もう。だから私は手に取ったわけで。その後冒頭にさっと目通したらホルモンのせいです、と書かれていた。小説を書き始めたのはホルモンのせいです、と。私この人好きだわって瞬時に思った。だか…

女性作家/柴田よしき

まだ余韻が残ってるうちに書いてしまいたい。 本を一冊読み終えた。ほぼほぼ江國香織で育って来た私は冒険することがあんまりなくて、他の人の本も読んだ方がいいんだろうなぁと思いながらもちょっと違うテイストの本を読むとまぁ落ち着かない。なんか違う……